フィリピンには、新学年前に地域で公立学校の登校準備をする、ブリガーダ・エスクウェラ("Brigada Eskwela" : Schools Mainatenance Week=学校整備週間)というプログラムがあります。
この時期には、全国一斉に保護者や地域の人たちがボランティアで、生徒や先生たちと協力し校舎や教室のメンテナンスや清掃を行い、新学期に備えます。
今年度の授業開始は8月29日、ブリガーダ・エスクウェラは8月14日から19日までの6日間でした。
アガパイ の子どもたちが通うタリサイ市の小学校でも、保護者が植物や花、床用ワックスや清掃用具を寄付したり、子どもたちも自ら校内の清掃を行いました。
昨年度に上級生が使った教科書をきれいにして、今年度の授業の準備をします。
フィリピンでは複数の子どもたちが同じ教科書を共用します。
そのため、教科書は大切に使い、授業が終わると机に置いて帰宅します。
また、多くの学校では、午前のクラスが終わると午後のクラスの子どもたちが登校し、入れ替わりに教室や机、教科書を使用します。
フィリピンには、バヤニハン("Bayanihan" : working together)という、伝統的な相互扶助の習慣があります。
地域住民が協力して学校を整備するこのプログラムは、教育省(DepED)の主導で行われているのですが、目的の一つにはこのバヤニハン精神をすべてのフィリピン人にアピールすることがあるようです。